この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Re:again
第13章 【さよならの向こう側】
爽介がいつもの瓶ビールで喉を潤す。
「やっぱりお前が一番乳臭い」
女性陣を見回し、爽介が毒づく。
「ミーコにはミーコの良さがあるぞ!
良いコケシと悪いコケシなら、ミーコは絶対良いコケシだ!」
いつの間にかTシャツを脱いだ真央が、庇ってくれる。
良いコケシと悪いコケシって‥何?
どっちみちコケシしか選択肢は無いんだね‥?
「俺だけのコケシだ。
‥みちるは俺の奴隷で俺はみちるの奴隷なんだ」
お花畑モードをONした爽介が、私の腰に腕を回す。
手の甲をつねっても、うふふうふふと笑っている。
すっかり酔ってるな‥。
「爽兄‥キモイ…」
ビキニ姿のまま、全力で引いている真央。
『最近、暑さで頭がヤラレてるみたいなの』
私の言葉にも何のその。
人目も憚らず、爽介の腕が巻き付いてくる。
爽介と入れ替わりに、早織ちゃんが葵を手伝いに行った。
『私も手伝いに‥』
「ふたりにしてやれ。今が一番楽しい時なんだから」
爽介に囁かれ、腕の中に閉じ込められる。
「真央、イイモン着けてんな。俺にも貸せよ。レズプレイに必要なんだよ」
*****
カットされた野菜やお肉を携えて、葵と早織ちゃんがやって来た。
葵は朝と同じ格好をしている。
早織ちゃんが安田ブラザーズに皿を渡し、葵は紙皿に焼肉のタレを注いだ。
爽介の腕の中にいる私を目にした時、葵の顔がわずかに強ばった。
爽介がバーベキュー奉行っぷりを発揮し、皆でわぁわぁ叫んでいる。
食事の支度を一通り終えたからか、葵は爽介と同じビールを手にして輪から外れた。
川辺に座り込み、背を向けて石投げをしている。
『あっちに行かなくていいの?』
今一番、私と話したくないのだろうなと思いつつ、声を掛ける。
葵が振り向き、不思議な色の瞳と視線がかち合った。ドキリとした。
『なっ‥何?!』
いきなり、謎のスプレーを吹き付けられた。
「‥虫除け。そんな格好して、食われ放題になっても知らないよ…」
普段の、おっとりした喋り方で葵が囁く。
ただ、声がとても小さかった。
露出した箇所に、葵が虫除けスプレーを吹き付けてくれる。
『‥ありがとう』
ふん、と鼻を鳴らして葵がまた背を向ける。
「やっぱりお前が一番乳臭い」
女性陣を見回し、爽介が毒づく。
「ミーコにはミーコの良さがあるぞ!
良いコケシと悪いコケシなら、ミーコは絶対良いコケシだ!」
いつの間にかTシャツを脱いだ真央が、庇ってくれる。
良いコケシと悪いコケシって‥何?
どっちみちコケシしか選択肢は無いんだね‥?
「俺だけのコケシだ。
‥みちるは俺の奴隷で俺はみちるの奴隷なんだ」
お花畑モードをONした爽介が、私の腰に腕を回す。
手の甲をつねっても、うふふうふふと笑っている。
すっかり酔ってるな‥。
「爽兄‥キモイ…」
ビキニ姿のまま、全力で引いている真央。
『最近、暑さで頭がヤラレてるみたいなの』
私の言葉にも何のその。
人目も憚らず、爽介の腕が巻き付いてくる。
爽介と入れ替わりに、早織ちゃんが葵を手伝いに行った。
『私も手伝いに‥』
「ふたりにしてやれ。今が一番楽しい時なんだから」
爽介に囁かれ、腕の中に閉じ込められる。
「真央、イイモン着けてんな。俺にも貸せよ。レズプレイに必要なんだよ」
*****
カットされた野菜やお肉を携えて、葵と早織ちゃんがやって来た。
葵は朝と同じ格好をしている。
早織ちゃんが安田ブラザーズに皿を渡し、葵は紙皿に焼肉のタレを注いだ。
爽介の腕の中にいる私を目にした時、葵の顔がわずかに強ばった。
爽介がバーベキュー奉行っぷりを発揮し、皆でわぁわぁ叫んでいる。
食事の支度を一通り終えたからか、葵は爽介と同じビールを手にして輪から外れた。
川辺に座り込み、背を向けて石投げをしている。
『あっちに行かなくていいの?』
今一番、私と話したくないのだろうなと思いつつ、声を掛ける。
葵が振り向き、不思議な色の瞳と視線がかち合った。ドキリとした。
『なっ‥何?!』
いきなり、謎のスプレーを吹き付けられた。
「‥虫除け。そんな格好して、食われ放題になっても知らないよ…」
普段の、おっとりした喋り方で葵が囁く。
ただ、声がとても小さかった。
露出した箇所に、葵が虫除けスプレーを吹き付けてくれる。
『‥ありがとう』
ふん、と鼻を鳴らして葵がまた背を向ける。