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第13章 【さよならの向こう側】
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朝日の眩しさに目を覚ますと、隣で爽介がスヤスヤと寝息を立ていた。
慌ててお互いの身体を確認するも、どちらも服を着ていた。
ホッと胸を撫で下ろし、隣のベッドを確認する。
マイコが帰ってきた様子はない。

「んー……」

眩しそうに顔をしかめながら、爽介がベッドを叩いている。
腕を伸ばすと、私のお腹に擦りついてきた。

『おはよう‥どうしてココで寝てるの?』

臍のあたりに、爽介がしきりに顔を擦りつけている。

「‥まだ起きない。匂い嗅がせろ」

ショートパンツを脱がせようとする爽介の鼻を摘まんだ。

『答えになってない。マイコは?
爽介はどうしてココにいるの?』

「たぶんまだ呑んでる。‥朝方忍び込んだ。レズプレイしようと思って‥ブラジャーもしてるぞ!」

Tシャツの下に、私のブラジャーのホックを外して着用している。
コイツ‥。
拳骨を食らわせた。

「イテッ。上だけじゃない!下もだ!」

パンツまで穿いていやがる‥。
なんてお馬鹿でカワイイんだ!
問答無用でチョークスリーパーをキメた。

*****

安田三兄弟のヴィラへ魔王征伐に旅立つ。
男女の呑兵衛はリビングで未だに呑み続けていた。

そばでは鯉のぼりを着た真央が倒れている。
真央の身体の周囲は白い縄で囲まれ、床には赤いモノが飛び散っていた。
血かと怯えたら、ケチャップだった。
固く握り締められた拳の中には《犬好き》と大味な文字で書かれたメモが。
どんな事件なんだ?!

「ミーコ‥俺、人魚になったよ…。
真夜中に葵の亡霊が俺の枕元に立って、無理矢理コレを着せたんだ。丑三つ時に5人前のオムライスと、3人前のホットケーキを口に押し込まれた。
酒豪2匹と亡霊1匹に囲まれながら俺は食べた。泣きながら食べたよ。間食した瞬間、屋根から吊るされて空を泳いだ。
下から枝でつつかれながら、一生懸命空をパタパタ泳いだよ。
そして川に流された。
一生懸命川でパシャパシャ泳いだよ。
最後に4人で長縄跳びをした‥もう何も思い残すことはない…ねぇ、俺、キレイ?立派な人魚姫になれたかな……」

ガクッと白眼を剥いた真央に手を合わせる。
安田真央、19歳の夏。
《ひと夏の経験》。

―合掌。

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