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Re:again
第13章 【さよならの向こう側】
『―もう1つの約束って何?』
私の問い掛けに爽介は答えなかった。
*****
爽介に促され、夕方のプールを泳いだ。
真央や早織ちゃんも途中で加わった。
誘った割には、爽介は水着にもならずにビーチチェアに寝転がっていた。
孝介と何やら話し込んでいる。
「みちるさん、水着似合ってますね。桃みたい」
マイコが見立ててくれたフリル付きのピンク色のビキニ。
大人っぽいモノはどうも私には似合わない。身体が貧相なので、上からレースのキャミソールを着た。
早織ちゃんは鮮やかなエメラルドグリーンのビキニ。
『早織ちゃんはくびれがスゴいね~。脚長い…』
女の私でもドキドキしちゃうようなナイスバディー。
昨夜の情景をまた、思い出しそうになる。
「そんなことないです…」
早織ちゃんが恥ずかしそうにはにかむ。
「私…みちるさんに感謝してるんです。
葵と、以前のような関係に戻れました」
『早織ちゃん‥今、幸せ?』
「はい。とっても‥やっと、葵とひとつになれましたから」
*****
葵に呼ばれ、カレーパーティーが始まった。
葵はいつも以上に豪快な食欲を見せ、甘口カレーを独り占めした。
多めに6人前ずつ仕込んだはずなのに、到底足りなかった。
雛鳥真央が、葵を追い掛け回す。
葵はずんどう鍋を抱え逃げ切った。
最終的にはマラソン大会になった。
爽介も参戦し、葵と爽介が1位同着だった。
「くっそ…俺が二十歳なら、ダントツだった。ぶっちぎり1位になってみせたのに」
本気で悔しがる爽介をよそに、葵はぽやぽやと笑っていた。
*****
夕食を終えると、爽介と孝介が激しく言い争う声が聞こえた。
『爽介‥?孝ちゃん?どうしたの…?』
私の問いに答えず、孝介が鼻息荒く部屋に戻っていく。
振り返ると、困ったように爽介が微笑んだ。
「悪い、みちる‥俺ちょっと出てくる。どうしても外せない、ヤボ用なんだ。
来月から在籍する予定のジムに急に呼び出されたんだよ」
『えぇ…?今から?旅行が終わってからじゃダメなの?寂しい…行かないで』
もう19時だというのに、隣県に戻ると言うのか。
高速に乗っても確実に6時間は掛かる。心配だった。
私の問い掛けに爽介は答えなかった。
*****
爽介に促され、夕方のプールを泳いだ。
真央や早織ちゃんも途中で加わった。
誘った割には、爽介は水着にもならずにビーチチェアに寝転がっていた。
孝介と何やら話し込んでいる。
「みちるさん、水着似合ってますね。桃みたい」
マイコが見立ててくれたフリル付きのピンク色のビキニ。
大人っぽいモノはどうも私には似合わない。身体が貧相なので、上からレースのキャミソールを着た。
早織ちゃんは鮮やかなエメラルドグリーンのビキニ。
『早織ちゃんはくびれがスゴいね~。脚長い…』
女の私でもドキドキしちゃうようなナイスバディー。
昨夜の情景をまた、思い出しそうになる。
「そんなことないです…」
早織ちゃんが恥ずかしそうにはにかむ。
「私…みちるさんに感謝してるんです。
葵と、以前のような関係に戻れました」
『早織ちゃん‥今、幸せ?』
「はい。とっても‥やっと、葵とひとつになれましたから」
*****
葵に呼ばれ、カレーパーティーが始まった。
葵はいつも以上に豪快な食欲を見せ、甘口カレーを独り占めした。
多めに6人前ずつ仕込んだはずなのに、到底足りなかった。
雛鳥真央が、葵を追い掛け回す。
葵はずんどう鍋を抱え逃げ切った。
最終的にはマラソン大会になった。
爽介も参戦し、葵と爽介が1位同着だった。
「くっそ…俺が二十歳なら、ダントツだった。ぶっちぎり1位になってみせたのに」
本気で悔しがる爽介をよそに、葵はぽやぽやと笑っていた。
*****
夕食を終えると、爽介と孝介が激しく言い争う声が聞こえた。
『爽介‥?孝ちゃん?どうしたの…?』
私の問いに答えず、孝介が鼻息荒く部屋に戻っていく。
振り返ると、困ったように爽介が微笑んだ。
「悪い、みちる‥俺ちょっと出てくる。どうしても外せない、ヤボ用なんだ。
来月から在籍する予定のジムに急に呼び出されたんだよ」
『えぇ…?今から?旅行が終わってからじゃダメなの?寂しい…行かないで』
もう19時だというのに、隣県に戻ると言うのか。
高速に乗っても確実に6時間は掛かる。心配だった。