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第13章 【さよならの向こう側】
『ふたりで迷子になるの?』

「ちゃんと道案内出来る。
俺は地図も読めるし、頼れる男だぞ!」

真央がまた三つ編みでくすぐった。
笑いながら身をよじる。真央の三つ編みに触れる。
見た目ほどは柔らかくなくて、コシがあった。
真央が八重歯をしまい、真顔になった。

「‥ミーコ、爽兄といっしょになんの?」

フードを外し、真央が肩肘をつく。
その仕草が、爽介に似ていた。

『わかんない‥爽介はどっちでもいいみたい。私も同じ気持ち』

「ミーコが家族になったら嬉しいけど‥引越しは寂しい。
せっかく仲良くしてたのに」

『私も。真央ちゃんとご飯食べるの、楽しいから。
食べっぷりが見事だもん』

「あのなぁ‥俺は食いっぷりしか褒めるトコがねぇのか?」

真央が口を歪め、暫く考え込んだ後、ベッドに上がった。

「‥俺、殺されるかもな。まぁ、いっか。《ひと夏の経験》…?」

ブツブツ呟きながら、三つ編みをぞんざいな仕草でほどく。
どうしてか、一瞬だけ男のひとに見えた。
パーマをかけたようにウェーブが出来ている。

『真央ちゃん、カワイイ』

真央の髪の毛を指に巻き付ける。
妹が出来たような気分。くすくす笑う。

「‥全然嬉しくない。カワイイは褒め言葉じゃない。俺は男だ」

カワイイロンパースを着て、カワイイウェーブヘアーで真央が凶悪な顔をする。
ヘンテコな真央。

「‥俺も参戦しとけば良かった」

『参戦?何の?』

「ミーコ杯ダービーレース。
ミーコが爽兄を選ぶなんて思わなかったから‥ミーコは葵のモノだと思ってたから」

私の二の腕に真央が額をくっ付けた。
ウェーブヘアーが私の胸に散らばった。

「‥引っ越すなよ。
俺とずっといっしょに飯食おうよ。
ミーコが誰のモノでも構わねぇから」

『真央ちゃん……』

「……寂しい時は、俺を代わりにしてイイよ。爽兄でも。葵でも。他のヤツはイヤだけど、ミーコにならイイ。“トクベツ。”
俺たち………友達だから」

『―真央ちゃんは真央ちゃんだよ。誰かの代わりになんてならなくていい。代わりになんてなれないよ』
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