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Re:again
第15章 【薔薇色の日々】
「‥やせ我慢なんてダサいよ。その傷だってさ。この前、どうして黙って殴られたの?
爽ちゃんなら目黒君を叩きのめすくらい、朝飯前でしょ。
喧嘩番長の名が泣くよ」
「いいんだ‥約束だったから。
みちるを泣かせたらボコボコにするってな。“ソウスケコロス”って宣戦布告してただろ。
俺がアイツなら目玉の1つや2つ潰してる」
「ヘドが出るよ。仲悪いの?仲良しなの?
はっきりしなよ、いい加減」
「‥俺はアオイが嫌いじゃない。
あの男は馬鹿だけど一番、器がデカイ。
ブザマなことこの上ないが、アオイだけは常に全力直球勝負で挑んでいたからな」
「あ~ぁ~。嫌になっちゃう。畦道でも走る?“青春の馬鹿野郎”とか叫んでみる?
…お前もね、隠し事なんかせずにありのままの今の自分をさらけ出せば良かったんだよ。そうしたらみーちゃんはきっと、爽ちゃんを選んでたよ」
「言うな。耳が痛ぇ。俺の心は今、再起不能なんだ。
一発KOした無抵抗の相手を殴り続けるほど、お前は非道なのか?」
「生憎、他人の嫌がる顔を見るのが趣味なんでね。無抵抗の相手を殴り付けるのも嫌いではないよ」
「………………泣いちゃうぞ!」
「もう泣いてるよ、馬鹿。最後の最後まで格好つけちゃってさ。
お前のそういうトコ、僕は嫌いだよ」
「‥俺は孝介が好きだよ。お前は優しい男だ。真央も好きだ。
お前等は俺の自慢の弟たちだ」
「……絡み辛い奴!
鬼畜なんだか鬼畜じゃないんだか‥どっちだよ!
ほら、お兄ちゃん!泣き止めよ。面倒くせぇ。早く真央の部屋に行こう。末っ子も初・失恋レストランだからね。
傷を舐めあって、兄弟の絆を深めましょーか。
次の“恋の季節”に備えるために……」
*****
「―結局、持ってきたの?」
部屋の鍵を渡し、先に荷ほどきを手伝ってくれていたマイコが、“あおいのおかしばこ”を見て笑った。
「今ね、食器を出してるとこ。普段使うものはとりあえず出しとかないと不便でしょ?
洗っとくね」
爽ちゃんなら目黒君を叩きのめすくらい、朝飯前でしょ。
喧嘩番長の名が泣くよ」
「いいんだ‥約束だったから。
みちるを泣かせたらボコボコにするってな。“ソウスケコロス”って宣戦布告してただろ。
俺がアイツなら目玉の1つや2つ潰してる」
「ヘドが出るよ。仲悪いの?仲良しなの?
はっきりしなよ、いい加減」
「‥俺はアオイが嫌いじゃない。
あの男は馬鹿だけど一番、器がデカイ。
ブザマなことこの上ないが、アオイだけは常に全力直球勝負で挑んでいたからな」
「あ~ぁ~。嫌になっちゃう。畦道でも走る?“青春の馬鹿野郎”とか叫んでみる?
…お前もね、隠し事なんかせずにありのままの今の自分をさらけ出せば良かったんだよ。そうしたらみーちゃんはきっと、爽ちゃんを選んでたよ」
「言うな。耳が痛ぇ。俺の心は今、再起不能なんだ。
一発KOした無抵抗の相手を殴り続けるほど、お前は非道なのか?」
「生憎、他人の嫌がる顔を見るのが趣味なんでね。無抵抗の相手を殴り付けるのも嫌いではないよ」
「………………泣いちゃうぞ!」
「もう泣いてるよ、馬鹿。最後の最後まで格好つけちゃってさ。
お前のそういうトコ、僕は嫌いだよ」
「‥俺は孝介が好きだよ。お前は優しい男だ。真央も好きだ。
お前等は俺の自慢の弟たちだ」
「……絡み辛い奴!
鬼畜なんだか鬼畜じゃないんだか‥どっちだよ!
ほら、お兄ちゃん!泣き止めよ。面倒くせぇ。早く真央の部屋に行こう。末っ子も初・失恋レストランだからね。
傷を舐めあって、兄弟の絆を深めましょーか。
次の“恋の季節”に備えるために……」
*****
「―結局、持ってきたの?」
部屋の鍵を渡し、先に荷ほどきを手伝ってくれていたマイコが、“あおいのおかしばこ”を見て笑った。
「今ね、食器を出してるとこ。普段使うものはとりあえず出しとかないと不便でしょ?
洗っとくね」