この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Re:again
第15章 【薔薇色の日々】
「そんなコトは、後から考える!」

『でも……』

「でもも糞もないッ!
【出逢いと別れは繰り返す】んだってば。
別れたって離れられないなら、しょうがないじゃん。
運命の手のひらの上でコロコロ転がされな!」

『だって…爽介を想うような気持ちは葵には……』

「アンタどこまでトンマなのよ!爽介君は爽介君。葵君は葵君。
同じような気持ちなんて抱くはずがないじゃない。
みちるは爽介君が好きだった。
この夏、彼に恋をした。
それはそれでイイ。
だけど葵君は?アンタ、本当に心の底からこのままで良いと思ってる?
未練なんて1%もない?
爽介君みたいに綺麗に別れられる?
二度と会わなくても平気?
…平気じゃないから、その薄汚い段ボールを大事に抱えてきたんでしょう?
捨てられなかったんでしょう?
捨てたくないんでしょう?葵君との思い出を。葵君の存在を」

“みちるちゃん”と私の名を呼ぶ、あの鼻声が聞きたかった。
葵のぽやぽやの笑顔が見たかった。
散らかった部屋でバッグを探し、携帯を取り出す。
震える指で電話を掛ける。

『話し中だ……』

キィェェェェと、マイコが金切り声を上げた。

「こうなりゃ奥の手だ!葵君は私が捕まえる!アンタは走りな!」

『いったいドコを?!』

「ドコでもイイからとりあえずその辺を全力疾走しときな!
追い掛けっこだ、うすのろ!」

『……………』

マイコの目が血走っている。
言っていることは支離滅裂だけれど、恐いから大人しく従おう。
とりあえず、葵の自宅まで走ってみようか?

『‥じゃ、いってきます』

「葵君に巡り逢うまで、帰ってくんな!」

そんな無茶な……。

「―生きてる内は、何度だって巡り逢える。
めげるなよ、みちる。
怖がらずに幸せになりな…」

*****

『ハァハァ………』

狂乱の季節は過ぎ去ったはずなのに、部屋を追い出され、わけもわからず私は走っている。
もう一度、葵に電話を掛ける。
今度は電源が切られていた。
連絡も取れないのに、どうやって葵に会えって言うんだろう?

ゴゴゴゴゴ……

背後から謎の騒音と奇声が迫ってきた。

「‥届け!愛の暴走特急~!!!!!…」
/395ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ