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Re:again
第15章 【薔薇色の日々】
「‥ドコに逃げたって、オレは追い掛けていく。あなたが居る場所が、オレの居場所だから。
無理だよ。離れられない」
『―私が死んじゃうと思って、心配で離れられなかったんでしょう?
だから地元の大学を選んだんでしょう?
私なんかのために、葵の一生を台無しにしたくない。
葵を犠牲にしたくない』
葵が盛大なため息をついた。
「‥なぁに、ソレ‥意味がわからない‥」
『早織ちゃんが教えてくれたもん!』
「‥そんなコト、言った覚えはない。
根本的に間違ってる。
“あなたが”死んじゃうんじゃない。
“オレが”死んじゃうって言ったの…みちるちゃんと離れたら死んじゃうって」
『――私のこと“好きだったコトなんて一度もない”って言ったじゃん…』
「‥言ったよ?…」
『矛盾してるよ』
「‥してない…」
『してる。矛盾しまくり』
「好きという言葉じゃ到底足りない。
オレは、あなたを愛してる」
涼しい秋風―
汗をかいているのは、葵だけではなかった。
私も身体中が汗ばんでいた。
緊張からか、手だけが冷たく感じた。
足元が震えた。
『私‥葵に愛してもらえるような人間じゃない‥私…私…』
「関係ない」
葵がきっぱりと言い放つ。
「―あなたが過去にどんな罪を犯していたとしても関係ない。
オレの目の前にいる、みちるちゃんがすべてだ。
みちるちゃんが苦しい時はオレもいっしょに苦しむ。
傷が痛む時は薬を塗ってあげる。
眠れない夜はオレも付き合う。
恐い夢をみたら、子守唄を唄ってあげる。
―あなたが苦しんでいるコトを打ち明けてくれるまで、オレは待つ。
痛みを代わってあげることは出来ないけど…分けあうことは出来るから。
あなたの荷物を、半分持ってあげることは出来る。
あなたがどんな過去を背負っていたとしても、その傷をひっくるめて愛すよ」
『どうして?
どうしてそこまでしてくれるの?』
「みちるちゃんも、そうやってオレに寄り添ってくれたから。
―あなたはオレを見て、何も感じないの?」
無理だよ。離れられない」
『―私が死んじゃうと思って、心配で離れられなかったんでしょう?
だから地元の大学を選んだんでしょう?
私なんかのために、葵の一生を台無しにしたくない。
葵を犠牲にしたくない』
葵が盛大なため息をついた。
「‥なぁに、ソレ‥意味がわからない‥」
『早織ちゃんが教えてくれたもん!』
「‥そんなコト、言った覚えはない。
根本的に間違ってる。
“あなたが”死んじゃうんじゃない。
“オレが”死んじゃうって言ったの…みちるちゃんと離れたら死んじゃうって」
『――私のこと“好きだったコトなんて一度もない”って言ったじゃん…』
「‥言ったよ?…」
『矛盾してるよ』
「‥してない…」
『してる。矛盾しまくり』
「好きという言葉じゃ到底足りない。
オレは、あなたを愛してる」
涼しい秋風―
汗をかいているのは、葵だけではなかった。
私も身体中が汗ばんでいた。
緊張からか、手だけが冷たく感じた。
足元が震えた。
『私‥葵に愛してもらえるような人間じゃない‥私…私…』
「関係ない」
葵がきっぱりと言い放つ。
「―あなたが過去にどんな罪を犯していたとしても関係ない。
オレの目の前にいる、みちるちゃんがすべてだ。
みちるちゃんが苦しい時はオレもいっしょに苦しむ。
傷が痛む時は薬を塗ってあげる。
眠れない夜はオレも付き合う。
恐い夢をみたら、子守唄を唄ってあげる。
―あなたが苦しんでいるコトを打ち明けてくれるまで、オレは待つ。
痛みを代わってあげることは出来ないけど…分けあうことは出来るから。
あなたの荷物を、半分持ってあげることは出来る。
あなたがどんな過去を背負っていたとしても、その傷をひっくるめて愛すよ」
『どうして?
どうしてそこまでしてくれるの?』
「みちるちゃんも、そうやってオレに寄り添ってくれたから。
―あなたはオレを見て、何も感じないの?」