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Re:again
第1章 【夢をみること】
*****
簡単な化粧直しの後、部屋のドアをそっと開けると薄暗い室内で雰囲気が出来上がっていた。
「みちる!おそ~い!!早く早くこっちこっち!!」
マイクを手にした友人マイコが、頬を紅潮させ大きな声で私を呼ぶ。
肩を寄せて談笑する男女の姿。
思わず、怯んだ。
一次会は居酒屋だったから、一様にアルコールが回っているようだった。
『遅れてごめん』
呟いたが、マイコに伝わった様子はない。
マイコの視線はすぐに画面の歌詞に向けられる。
高校時代から彼女が夢中の、ロックバンドのヒット曲だった。
せっかく合コン仕様に可愛くしているのに、ハーフアップの髪を振り乱して熱唱するマイコの姿が愛しかった。
「本日の主役、みちるちゃんで~す!!」
と、マイコが私に注目させた。
ちらほら見知った顔を見つけたが彼女たちの名前を思い出すことが出来ない。
高校のクラスメートだったはず‥。
彼女たちは無遠慮に私の姿を眺めて薄く笑い、男性陣ににっこりと微笑んだ。
ほとんど引きこもりに近い私を気遣ってマイコが開いてくれた飲み会。
人見知りの私が気後れしないよう、年齢が近いメンバーだけで固めてくれた。
それなのに緊張してしまうのは、遅刻した私が悪いのか。
見回すと女の子は綺麗に着飾っていて―
あぁ、本当に私はしみったれている。
困ってマイコを見つめると、私に向けてピースをしていたのでとりあえず、笑っておいた。
自己紹介はとっくに終わり私はかつてのクラスメートである女性陣の名前も、マイコが紹介してくれようとした男性陣の名前もわからない。
仕方がないので飲み物でも頼もうかとメニュー表に目を走らせる。
イライラと心が急いてつい爪を噛んでしまう。
簡単な化粧直しの後、部屋のドアをそっと開けると薄暗い室内で雰囲気が出来上がっていた。
「みちる!おそ~い!!早く早くこっちこっち!!」
マイクを手にした友人マイコが、頬を紅潮させ大きな声で私を呼ぶ。
肩を寄せて談笑する男女の姿。
思わず、怯んだ。
一次会は居酒屋だったから、一様にアルコールが回っているようだった。
『遅れてごめん』
呟いたが、マイコに伝わった様子はない。
マイコの視線はすぐに画面の歌詞に向けられる。
高校時代から彼女が夢中の、ロックバンドのヒット曲だった。
せっかく合コン仕様に可愛くしているのに、ハーフアップの髪を振り乱して熱唱するマイコの姿が愛しかった。
「本日の主役、みちるちゃんで~す!!」
と、マイコが私に注目させた。
ちらほら見知った顔を見つけたが彼女たちの名前を思い出すことが出来ない。
高校のクラスメートだったはず‥。
彼女たちは無遠慮に私の姿を眺めて薄く笑い、男性陣ににっこりと微笑んだ。
ほとんど引きこもりに近い私を気遣ってマイコが開いてくれた飲み会。
人見知りの私が気後れしないよう、年齢が近いメンバーだけで固めてくれた。
それなのに緊張してしまうのは、遅刻した私が悪いのか。
見回すと女の子は綺麗に着飾っていて―
あぁ、本当に私はしみったれている。
困ってマイコを見つめると、私に向けてピースをしていたのでとりあえず、笑っておいた。
自己紹介はとっくに終わり私はかつてのクラスメートである女性陣の名前も、マイコが紹介してくれようとした男性陣の名前もわからない。
仕方がないので飲み物でも頼もうかとメニュー表に目を走らせる。
イライラと心が急いてつい爪を噛んでしまう。