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第6章 【妖怪パンツめくりの罠】
『‥そんなワケないでしょ。爽介に会いたくなくてタカシ君とも連絡取らなかったんだから』

視界の隅でタカシが逆ナンパされている。

「ソウスケ?」

その呼び方に大きく目を見開き、孝介が肩を揺らす。
私はわざと爽介を以前と違うように呼んでいる。
昔とは違う‥。
“過去”と“現在”を区別するために。

“どうしてそんなことをする必要があるの?”
そんな言動の真意を孝介に見透かされたような気がした。
爽介と同じ色の瞳から逃れたくて、孝介の腕の中でもがく。

「みーちゃんは本当にお兄ちゃんが好きだよね。
爽ちゃんは来ないよ。怪我してるから」

孝介は昔から爽介のことを“爽ちゃん”と呼ぶが、稀に“お兄ちゃん”と呼ぶ。
近しい身内の前でだけ。
たぶん、甘えたい気分の時にだけ。

『‥怪我?』

「送り狼しようとしたら、逆に女の子にやっつけられちゃったんだって。肋を骨折。
最近はシンデレラも強いみたいだね?
せち辛い世の中だなぁ」

くすくすと孝介は楽しそうに笑った。

「まぁほとんど良くなってるんだけど。故障もしていたから。
念のため安静にしてる」

『爽介、怪我してたの?』

「爽ちゃんがプロのスケーターだってことは知ってる?
大会で大技をミスっちゃって。
古傷に響いてなかなか良くならないみたいなんだよね」

爽介の活躍は耳にしていた。
学生時代ほどでは無いにせよ、卒業後でも私に爽介の情報を伝えたがる輩はいたから。
それに偶然なのだけれど―
爽介は私が暮らしていた隣県をメインに活動していた。
ニュースや新聞で爽介の“今”を私は虚ろに眺めた。

元々手が届かなかった存在が更に遠い場所に行ったのだと自分に納得させるために。
永遠に手に入らない存在なのだと自分に思い知らせるために―

てっきり現在も隣県で頑張っていると思っていたから、この前は驚いた。
治療のために帰郷していたんだ‥。

『悪いことしちゃったな…』

故障で苦しんでいるひとに余計な怪我を負わせるなんて‥。

「自業自得だよ。スケコマシの勲章でしょ。
心配しなくても大丈夫」
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