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第6章 【妖怪パンツめくりの罠】
爽介がまだ、わかりやすい少年なら良かった。
誰かのそばで、私が見たこともない柔らかな表情で笑っていてくれたならば良かったのに‥。
無邪気に恋の季節に狂っていてくれたのなら―

でも、爽介は変わらなかった。
誰かがそばにいても
いなくても
醒めた目付きで遠くを眺めていた。

恋心を隠そうとしなかった傍らで、一番大切な本音を私は隠そうとした。
―爽介は皆の爽介。
自分のものになんかならなくていい。
そばにいられればそれでいい。
私は、爽介が好きだから。

大嘘だった。

本当の意味で私が爽介のことを“ただの幼なじみ”だと思ったことなんて一度もない。
爽介にとって私が“ただの幼なじみ”だったとしても、私にとって爽介は“喉から手が出るほど渇望する、永遠に自分のものにはならない存在”だった。

爽介のそばにいればいるほど、私は心を殺さねばならなかった。
心を殺している内は爽介のそばにいられる。
そしてどうしてなのか、爽介の近くにいればいるほど、爽介は遠くなった。

私は本音を隠せなくなってしまった。
爽介は手に入らないのに、困ったことに想いは募るばかりだった。
さすがに、もうそばにはいられないと悟った。
―それでも、爽介は私をそばに置きたがった。

「ちゃんと呼んで。
みちるが、誰にイカされているのか認めて」

『…孝介‥』

「聞こえない!」

布が剥ぎ取られ、秘処に孝介が触れた。
膣に孝介の指先を感じた。
久々の侵入に身体が強ばったが、杞憂だった。
既に私の秘処は充分過ぎるほどに潤っていた。
股に愛液がしたたり落ちている。

『こう‥すけ…こ‥すけ…こうすけ‥こ…』

すすり泣きのように孝介の名を呼んだ。
孝介の名を呼びながら、更に何度も何度も絶頂の波を迎えた。
孝介はもう、一言も口を開かなかった。

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