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Re:again
第7章 【EAT ME!】
‥私、甘く見ていたなぁ。
葵ってこんなにモテるんだ。
騒がれることを楽しめるタイプなら良いかもしれないけど、葵は本来静かに過ごすことが好きな男の子だ。
ひなたぼっこをしたり、土いじりをしたり‥家でじっとしていることが好きな内向的な性格なのだ。
こんなに見ず知らずのひとに付きまとわれたらストレスが溜まってしまうだろう。

いつもふたりで家の中でごろごろしていたから気づかなかった。

「‥写真、いつもは放っておくけど…今日はみちるちゃんがいるから…」

私の後れ毛を弄る葵。

「‥オレはケチだから…誰にもみちるちゃんを分けてあげたくないの…」

にっこり笑顔。


『葵はケチじゃないよ?
皆に優しい、イイコだよ』

「‥皆に優しい?…」

葵の眉がわずかに上がる。

『モテモテだし!』

「‥“その他大勢”に好かれても、意味ないでしょ。
…“特別なひと”に好かれなければ、何の意味もない…」

葵は遠くを見るような眼差し。
それはいつかの―
爽介を思い出させる。

『葵、お茶しない?
ちょっと休憩しようよ』

女の子たちのぶしつけな眼差し。
【なんでこんな女が‥?】
へいへい。私が一番わかってますよ。
それでもやっぱり、疲れた顔の葵を守りたくて―
大きな手を引いて雰囲気の良いカフェに入った。

*****

一番奥の席のソファーに座って寛ぐ。
葵の表情が少しだけ和らいだ。
観葉植物の葉脈をしげしげと観察している。

「‥みちるちゃん、ごめんね?…」

葵はアイスレモンティー。
私はアイスラテを飲みながら一息つく。
カラン‥
氷の涼しげな音。
葵が、一生懸命ミントの葉をストローで取り除こうと格闘している。

『なんで葵が謝るの?』

「‥疲れたでしょ。早くパンツ買っておうちに帰ろう。ごはん食べながらト○ロ見ようね…」

葵はぽやぽやと微笑むけど、葵に見惚れながら私たちの会話に聞き耳を立てていたお嬢さんたちは赤面する。
私も恥ずかしい‥。

「‥バナナシフォンケーキ半分こしよ?…」

私がもじもじしている間に葵はシフォンケーキを追加し、

「‥あーん♪…」

にっこり。
2等分して食べるかと思いきや、私に餌付け→自分→餌付けを繰り返し、食べ切った。

「‥デートって楽しいね♪みちるちゃん…」

益々恥ずかしい‥。

5/25 13:30

*****
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