この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Re:again
第7章 【EAT ME!】
『‥何もかも昔と同じようにはいかないよ』
「ふぅん。なぁ、お前本当にスッキリしてる?」
『え?』
「俺は全然、スッキリしてない。
今だって出来ることなら、お前といっしょにいたいと思う。
お前は救いようのない馬鹿だけど、いっしょにいると落ち着く」
『―――――』
「今すぐに答えを出さなくて構わねぇ。
お前が俺を嫌ってたわけじゃないことがわかっただけでも今日は収穫。
とんでもねぇスペシャル馬鹿だってわかったのも収穫」
爽介が破顔した。
私が一番好きだった顔だ。
「―孝介も馬鹿だよなぁ。“謝らない”なんつって、半分自分の過失を認めてるようなもんじゃねーか。甘えんなっつーの」
『‥爽介も謝らないじゃん』
「俺はそもそも、お前に謝らないといけないことなんか何一つ存在しない。
逆にお前にスライディング土下座して欲しいくらいだよ」
にやり。
『‥ムカつく!』
「《謝らない》と意思表示した時点で、《本来ならば謝罪しなければならない何かが起きた》ことを認めることになる。
孝介は今、その状態。
俺はハナからそんなこと認めねぇ」
眠くなってきたので爽介の膝の上に寝転ぶ。
爽介の身体はどこもかしこも筋肉質だった。
爽介の言うように、いっしょにいると落ち着く。
欠けたパズルのピースがぴったりはまるように‥。
「みちる―孝介のこと、赦さなくていいぞ。
アイツが過失を認めていようがいまいが、謝ろうがそれはアイツだけの問題。
赦す赦さないはお前だけの問題。
赦せないことはそのままでいい。
―お前が俺のことで赦せないことがあるなら、赦さなくていい。
そのまま、今の俺を見ろ」
『爽介の言うこと‥難しい』
「お前、馬鹿だもんな」
静かな笑い声が降ってくる。
私の髪の毛を爽介が荒く乱す。
「なんかお前、スゲーいい匂いがする‥この髪色いいな。似合ってる」
爽介の瞳が優しかった。
自然と微笑み合った。
今、ひととき‥
私たちはこどもの時分に戻って心から安らいでいる。
「やっと俺の眼を見て笑った。
お前の眼はイイ‥嘘がなくて」
「ふぅん。なぁ、お前本当にスッキリしてる?」
『え?』
「俺は全然、スッキリしてない。
今だって出来ることなら、お前といっしょにいたいと思う。
お前は救いようのない馬鹿だけど、いっしょにいると落ち着く」
『―――――』
「今すぐに答えを出さなくて構わねぇ。
お前が俺を嫌ってたわけじゃないことがわかっただけでも今日は収穫。
とんでもねぇスペシャル馬鹿だってわかったのも収穫」
爽介が破顔した。
私が一番好きだった顔だ。
「―孝介も馬鹿だよなぁ。“謝らない”なんつって、半分自分の過失を認めてるようなもんじゃねーか。甘えんなっつーの」
『‥爽介も謝らないじゃん』
「俺はそもそも、お前に謝らないといけないことなんか何一つ存在しない。
逆にお前にスライディング土下座して欲しいくらいだよ」
にやり。
『‥ムカつく!』
「《謝らない》と意思表示した時点で、《本来ならば謝罪しなければならない何かが起きた》ことを認めることになる。
孝介は今、その状態。
俺はハナからそんなこと認めねぇ」
眠くなってきたので爽介の膝の上に寝転ぶ。
爽介の身体はどこもかしこも筋肉質だった。
爽介の言うように、いっしょにいると落ち着く。
欠けたパズルのピースがぴったりはまるように‥。
「みちる―孝介のこと、赦さなくていいぞ。
アイツが過失を認めていようがいまいが、謝ろうがそれはアイツだけの問題。
赦す赦さないはお前だけの問題。
赦せないことはそのままでいい。
―お前が俺のことで赦せないことがあるなら、赦さなくていい。
そのまま、今の俺を見ろ」
『爽介の言うこと‥難しい』
「お前、馬鹿だもんな」
静かな笑い声が降ってくる。
私の髪の毛を爽介が荒く乱す。
「なんかお前、スゲーいい匂いがする‥この髪色いいな。似合ってる」
爽介の瞳が優しかった。
自然と微笑み合った。
今、ひととき‥
私たちはこどもの時分に戻って心から安らいでいる。
「やっと俺の眼を見て笑った。
お前の眼はイイ‥嘘がなくて」