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Re:again
第8章 【紫陽花色の雨】
「‥わかるワケないでしょ。
オレ、未成年。呑んだら捕まっちゃう…」

葵が私の身体を抱き上げる。
身体が揺れた途端、胃液が込み上げて咄嗟に口を押さえる。
葵がすぐに便座の蓋を開け、大きな手で背中を擦ってくれる。
便座にかからないよう、髪の毛を握ってくれている。

『葵には……
一生わからない!』

葵は私よりも私のことをわかっていると言うマイコ。
そんなはずない。
葵に、私の何がわかるというのだ。

「‥あと2ヶ月もすれば、オレも合法的に飲酒が認められる‥さすがに一生ってことはないでしょ…」

込み上げてきたものをすべて排出する。
葵の手のひらが離れた。
急に心細くなる。

『葵!葵!』

酔っ払っているせいで思いがけず大きな声になってしまった。
すぐにグラスを握った葵がやってくる。
私に水を飲ませ、背中を擦ってくれる。
腹ただしさは霧散し、葵の体温に安堵する。
グラスをキッチンに戻し、私の身体を葵が抱き上げた。
今度は大丈夫だった。

『お風呂に入る』

甘えた声を出しながら、葵の腕の中で脚をバタつかせる。

「‥後で」

『今入る!』

葵の溜め息。

「‥溺れちゃうよ…」

『いいもん!』

頭がフワフワして気持ちが良い。
葵がそばにいてくれて嬉しい。
くすくす笑っていたら、葵も困ったように笑った。

「‥オレ、お酒はほどほどにしよう…」

私の頬に頬を寄せ、あやすように葵が囁いた。

*****

葵は私を畳に寝かせようとしたが、眠ってしまえば葵がまた消えてしまうような気がしてその大きな身体にしがみつく。
胡座をかいた葵の膝の上に向かい合わせになって座った。
葵は私の身体を降ろそうとしたが、許さなかった。
ぎゅうぎゅうに私が抱きつくので葵が身動ぎする。

「‥勃っちゃうよ」

葵が小さく呟く。
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