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フライングバタフライ
第2章 事件へ【性描写有】
重い扉の向こうにはホールの喧騒とは隔離されたような静かな空間が広がっていて、数名の男が壁際に並んでいた。
中央には大きなソファ。女のユミも溜め息が出そうな美しい女に囲まれた恰幅のいい男がデンと座っている。
(あの男・・・、やっぱりカサイの資料にあった男、ゴンドウ。)
ゴンドウの丸々太った手は右の女の乳房を弄んでいる。
「いやぁ、間近で見ると可愛らしいお嬢さんだ。」
ゴンドウの口調がいやらしさを助長する。
「どうですか、この店は。気に入りましたかな?」
しかし、普通の会話にも先程のサメジマとは段違いの迫力がある。並の女ならば足の震えが止まらず、涙を流すであろう迫力。
「ええ、素敵ね。」
ユミは毅然と返答した。そうでもしないと自分を保てそうにない。
「良かったらどうぞ。」
サメジマがカクテルグラスを差し出してきた。
「喉が渇くでしょう?ここは乾燥していてね。」
ゴンドウがニヤリと笑う。ユミは自分が緊張していることを見透かされているような気がして苛立った。
「じゃあ、いただこうかしら。」
ユミはそのグラスを傾ける。
中央には大きなソファ。女のユミも溜め息が出そうな美しい女に囲まれた恰幅のいい男がデンと座っている。
(あの男・・・、やっぱりカサイの資料にあった男、ゴンドウ。)
ゴンドウの丸々太った手は右の女の乳房を弄んでいる。
「いやぁ、間近で見ると可愛らしいお嬢さんだ。」
ゴンドウの口調がいやらしさを助長する。
「どうですか、この店は。気に入りましたかな?」
しかし、普通の会話にも先程のサメジマとは段違いの迫力がある。並の女ならば足の震えが止まらず、涙を流すであろう迫力。
「ええ、素敵ね。」
ユミは毅然と返答した。そうでもしないと自分を保てそうにない。
「良かったらどうぞ。」
サメジマがカクテルグラスを差し出してきた。
「喉が渇くでしょう?ここは乾燥していてね。」
ゴンドウがニヤリと笑う。ユミは自分が緊張していることを見透かされているような気がして苛立った。
「じゃあ、いただこうかしら。」
ユミはそのグラスを傾ける。