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フライングバタフライ
第2章 事件へ【性描写有】
(ダメだ、こんなんじゃボコボコにするどころじゃない。)

ユミは本職のヤクザの恐ろしさの値踏みを誤った。
自分の強ささえあればなんとかなると思っていたが、実際ゴンドウ、サメジマを前にしてそれは不可能だと気づかされた。

(証拠は掴んだ。今日は一旦退却しなきゃ。)

「じゃあ、そろそろ失礼します。門限があるんで。」

ゴンドウはまた不気味な笑みを浮かべ、

「そうですか、ではまたいつでも起こしください。そうだ、サメジマ。家まで送って差し上げなさい。」

「かしこまりました。ユミさん、確か⚪︎⚪︎区の方でしたね。」

(・・・なぜ、家の場所まで!?)

目をつけたものは何がなんでも手に入れる、それがヤクザであろうとも、なぜ自分にそこまで固執するのかユミにはわからなかった。

「大丈夫、終電には間に合うから。」
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