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激愛の果てに
第1章 揺れる瞳
『……んッ……
加瀬くん……』
……なんてキス……
『……加瀬くん!……もう止めて!』
『……なんで?……良く無かった?
俺のキス……』
『……もう……
離して!……』
……私は……
彼を突き飛ばした。
『こんな事して!……彼女に悪いと、
思わないの!?』
『……は?……
女なん居ねえし……』
……まさか……
本当なのだろうか?彼女が居ないなんて……
『もしかしてまた、信じて無い?』
『……だって……』
『……マジで!……今は居ないよ……
別れた……』
『……そうなの……ごめんなさい。』
『……別に……
謝らなくていいよ。ってかそろそろ、
帰っていい?
用事あるから。』
『……あ……
解ったわ。』
『……まあ……
あんたへの気持ちはマジだから!』
『……加瀬くん……本気なの?』
『……ああ♪……
本気も本気!
大本気♪』
『……まあ……
今日は気持ち、
伝えただけで満足♪じゃあな♪
俺帰るわ!』
『……ええ……
さよなら。』
『……あ……
最後にもう一つだけ♪』
『……何?……』
『……あんたは……必ず俺を好きになるから!』
『……加瀬!……
成らないわよ!』
『……まいいよ……そのうち解るから!じゃあな♪』
……私は……
ただ立ち竦む事しか出来なかった……
……私は……
暫く動けないで居た。
……加瀬が……
私を好き?……
本当なのだろうか?
……本当に……
加瀬は彼女が、
居ないのだろうか?
……私は……
そっと自分の唇に、指を当てて見た……
……熱い……
……さっき……
加瀬にキスされた、ばかりの唇はまだ、熱を持って居た……
……嫌だ……
私ったら何を……
……だけど私は……加瀬の事ばかり、
考えて居た……
……帰ろう……
……私も……
屋上を後にした。