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絹倉家の隷嬢
第1章 邂逅
 その時。
 「ギヒャアアアァァアアァァ……!!」
 女の声だ。

 噂は本当だったのか?
 確かに、奇妙な声だ。奇妙ではあるが――
 修一にはそれが『不気味』とは感じなかった。

 「ヒギイイィィイイ!!」
 また声が聞こえた。
 修一は、中を覗けるぎりぎりの高さまでゆっくりと顔を上げた。

 窓の内側は透かし模様のカアテンがかけられ、部屋の中は薄暗いが紅い光で満たされている。カアテン越しである上に、明かりが弱いためにはっきりと中の様子は見えないが、おぼろげに男女の姿がある。二人とも、一糸まとわない全裸であることがかろうじて分かる。

 女の方は――少女というほど幼くないものの、大人の身体ではなさそうだ。窓の方向に丸みを帯びた尻を向けていて、何か背もたれのない低い椅子のようなものを四つん這いで抱える姿勢で縛られている。縄で身体を椅子にくくりつけられているようだ。

 修一からは女をやや斜め後ろから見ている角度になっていて、長い髪は見えるが顔は見えない。
 男の方も窓に背中を向けているので誰かは分からないが、青年の体つきに見える。そして男の手には黒い棒のようなものが握られていた。

 突然、男は女の尻に黒い棒を振り下ろした。
 「アガッ……ハアッ……!」
 女の叫び声とともに、皮膚を弾くような高い音がした。
 棒ではなく、鞭のようだ。
 男が女の尻を何度も鞭で打っているのだ。

 それよりも――
 「ヒイイッ……ア……アハァン……アッ、アッ……」
 修一は女の声に違和感を覚えた。
 これが折檻なのか何かは分からないが、鞭を打たれている声には思えないのだ。

 なぜか、修一の全身の中を黒い渦のようなものがわき上がり、胸をかきむしった。その渦を吐き出したいという猛烈な衝動に襲われる。何かしないと治まらない気がする。しかしどう処理していいのか分からない。

 いつの間にか――修一の幼い陰茎は破裂しそうなほどふくれ上がっていた。
 修一が自分の身体の反応にとまどっていると、男の身体が少し横を向いた。自分の陰茎とは比べ物にならないほどの巨大な肉棒が、天に向かってそそり立っているのが分かった。

 男は再び修一の方に背を向けると、女の尻あたりにその肉棒を当てたように見えた。
 「アアアッ……!!」
 女が大きな高い声を上げる。なぜかその声で、修一の体内の渦がまた激しくなる。
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