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絹倉家の隷嬢
第3章 耽溺
(2)
桜子の言う『筆おろし』という言葉の意味は修一にも分かる。
分かるからこそ、狼狽した。
しかし桜子と交わるなどおそれ多いと思いつつ、心のどこかでそれを待ち望んでもいた。
「ハァ……ハァ……少年のくせに、男臭くていい薫りね……」
桜子は修一の狼狽など構わず、縛られたままの身体を快楽の余韻に浸しながらも、顔を上げて陰茎の先をくわえた。
「あっ……桜子さん……汚いです……!」
修一は初めて口で陰茎をもてあそばれる感触に思わず腰を引いた。
陰茎が溶かされるような強烈な快感が走って、勝手に腰が動いてしまったのだ。
「だらしないわね……私がいいと言うまで動かず我慢なさい。ちゃんと支度して差し上げるわ」
そう言って桜子は再び修一の陰茎の先を吸った。
修一の陰茎の先が、ヌメヌメとした桜子の唇と舌とでまさぐられる。
手でしごかれるのとは比べ物にならない。桜子は我慢しろと言うが、本気で陰茎を溶かしてしまうつもりなのではないだろうか?
桜子は、覆われている皮に舌先を差し込み、陰茎の周りを二三周回した。そして少し強めに唇で先端をくわえると、少しずつ、少しずつ皮を根元の方へ押していった。
「ウアッ……!」
蕩けるような気持ちよさの中に若干の痛みを感じ、修一が小さく叫ぶ。
美しい着物をはだけたままに縛られた動けない身体で、顔の動きと舌と口だけで器用に陰茎の皮をむき、その先端を丸出しにしていく桜子の姿は、果てしなく卑猥だ。
「……臭い垢がたくさん溜まってるわね……」
桜子はまだ未熟な大きさの亀頭の段差にこびりついた恥垢を丁寧に舐め取っていった。
生まれて初めて外界に露出させられた部分は極めて刺激に敏感だった。ただ舌を這わせられるだけで、修一の腰は再び勝手に引いてしまいそうなしびれに襲われる。修一は力を入れて必死に体を固定した。全身が小刻みに震え、妙な汗が噴き出てくる。
完全にむいた修一の陰茎の先を、舌でひと通り綺麗に舐め取ると桜子が言った。
「私の後ろに立って……股縄をほどいて……」
修一は桜子の背後へと移った。