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青に染められて
第4章 勝負と奉仕
「はい。お弁当。じゃあ私はこれで」

「はいそーですか。なんて帰すかよ」

「お願いだから帰してよ。あんたの顔を見たくないんだから」

「まだ負けたこと引きずってんのかよ。俺なんて朝から掛け持ちの勧誘がうるさくて堪んねーよ」

「へーよかったねー」

「すげえ棒読み」

「あーそー」

お弁当箱を広げながら適当に返事する菜月

菜月の腕を掴んで、胡座をかいた間へすっぽりと座らせた

「ちょっと!」

「こーしてたら顔見えねーだろ」

「そもそも離れたら済む話だから」

「却下」

「こっちこそ却下」

反論しても意味すらなさない事を知っているし、抵抗しても敵わないことも知っている菜月

それでも反論せずにいられないし、逃れようとすることをやめたくなかった

男に確実に惹かれている心からも逃げ出したかった

「早く食えよ」

「私が作ったのっ!もぅ・・いただきますっ」

「いただきます」

頭上から聞こえた男の言葉が菜月の胸を弾ませた
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