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浮気断定社
第9章 依頼人 瑠璃
「ベティ、悪いんだけど仕事が入っちゃって
 瑠璃ちゃん送ってもらえない?」

「まったく。
 構わないけど」

「助かるわ」

麗子は鞄を持ちベティに10000円を渡す。

「あ、麗子
 はい、請求書」

ベティは笑いながら大量のレシートを麗子に差し出した。

「なに?!こんなに買ったの?!」

麗子が驚く。

「それでもベティ価格よ。
 ありがたく思いなさい」

「まったく...」

「あ、それに10%のコーディネイト料もね」

ベティがニヤリと笑った。

「まったく、抜け目のないオカマね」

「そこは商売ですから」

「わかったわ明日振り込んでおくわ」

「よろしくぅ」

ベティはにっこり笑った。

「じゃ、瑠璃ちゃんこんなオカマと置き去りにして悪いけどちゃんと帰ってきてね」

「こんなオカマって何よ!」

「そのまんまじゃない」

「まったくさんざんコキ使われて子守りまでさせられるなんて、なんて休日なの...」

ベティは大袈裟に天を仰ぐ。

まるでコントのような二人のやり取りに瑠璃は思わず吹き出していた。

「あら、瑠璃。
 笑うとかわいいじゃない」

「え?!」

「いつもそうやって笑ってればいいのよ。
 難しいことはこのババァが解決してくれるから」

「ベティ~だれがババァなのよ」

「しつこいわね、早く行きなさいよ
 瑠璃はちゃんと送り届けてあげるから」

「じゃ、よろしくね」

「はいはい」

ベティは追い払うように手を振った。
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