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浮気断定社
第9章 依頼人 瑠璃
そんなこと考えてもみなかった。
父親に強制されてしてきたこと。
誰かのためなんて思ってもいなかった。

私は愛されない子
必要のない子だから
仕方がないんだって思ってた。
そんなことでも"必要とされる"ことが
自分を支えていた。

感謝されているなんて...
他の人が私を思って苦しんでくれているなんて
思ってもみなかった。

瑠璃の瞳から溢れ出した涙は止まらず
テーブルに突っ伏して泣き出した。

ベティは優しく瑠璃の髪を撫でた。

「瑠璃ちゃん
 必死に生きてれば神様っているものよ
 神様があなたを麗子のところへ連れていってくれたの

 もういいのよ。
 好きに生きなさい。
 あなたのために

 私ができたの
 あなたにできないはずかないわ」

ベティは優しく囁いた。

瑠璃は泣き腫らした顔をあげてベティを見つめた。

ベティは優しく頷いた。


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