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浮気断定社
第9章 依頼人 瑠璃
「それでね、瑠璃。
あなたの親権を麗子さんにお預けすることにしたわ。
私の家に戻っても夫がいるわ。
戸籍上はあなたの義父だから
また手を出してくるかもしれない。
瑠璃、私は彼と一緒にいたいの。
あんな男だけど愛しているのよ。
勝手な女でごめんなさいね」
そして麗子に向き直り
「瑠璃を宜しくお願いします」
と深く頭を下げた。
「瑠璃、困ったことがあればいつでもいらっしゃい。
じゃあ、またね」
佳子はヒラリと体を翻して去っていった。
「相変わらず勝手な人」
瑠璃は母の背中に呟いた。
それが精一杯の母の愛情であることは
何となく感じることができた。
「さ、みんな帰るわよ」
ベティが父親の乗ってきた車に乗り込んだ。
「さすがに全員は乗れないから新人は電車で帰るのよ」
ベティはクラクションを鳴らし手を振って去っていった。
「私たちも帰ろうか」
麗子が瑠璃の肩を抱いた。
「ありがとう、麗子さん」
瑠璃は麗子を見上げた。
「あら、この程度の仕事朝飯前よ」
麗子はバチンとウインクをして微笑んだ。
あなたの親権を麗子さんにお預けすることにしたわ。
私の家に戻っても夫がいるわ。
戸籍上はあなたの義父だから
また手を出してくるかもしれない。
瑠璃、私は彼と一緒にいたいの。
あんな男だけど愛しているのよ。
勝手な女でごめんなさいね」
そして麗子に向き直り
「瑠璃を宜しくお願いします」
と深く頭を下げた。
「瑠璃、困ったことがあればいつでもいらっしゃい。
じゃあ、またね」
佳子はヒラリと体を翻して去っていった。
「相変わらず勝手な人」
瑠璃は母の背中に呟いた。
それが精一杯の母の愛情であることは
何となく感じることができた。
「さ、みんな帰るわよ」
ベティが父親の乗ってきた車に乗り込んだ。
「さすがに全員は乗れないから新人は電車で帰るのよ」
ベティはクラクションを鳴らし手を振って去っていった。
「私たちも帰ろうか」
麗子が瑠璃の肩を抱いた。
「ありがとう、麗子さん」
瑠璃は麗子を見上げた。
「あら、この程度の仕事朝飯前よ」
麗子はバチンとウインクをして微笑んだ。