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浮気断定社
第9章 依頼人 瑠璃
数日後、瑠璃は友達になった由美と下校するところだった。

校門を出たところで競馬新聞を読む洋ちゃんを見つけた。

「洋ちゃん!」

「誰?」

冴えない年上の男に嬉しそうな笑顔を向ける瑠璃を由美は不信そうに見た。

「私のナイト♪」

「ナイト?!なにそれ」

瑠璃は洋ちゃんに駆け寄った。

「おう、終わったか?」

「うん。友達の由美ちゃん」

「どうも。うちの姪ッ子がお世話になってます」

洋ちゃんは由美にそんな挨拶をした。

「友達と約束なら帰るわ」

洋ちゃんが軽く手をあげて歩き出した。

「え?!あ、ちょっと待って。
 迎えに来てくれたんじゃないの?」

瑠璃は追いかける。

「もう送迎はいらねーだろ。
 それにせっかくできた友達大事にしろよ」

洋ちゃんは素っ気ないことを言いながら歩いていく。

瑠璃は立ち止まり由美と洋輔を交互に見た。

「瑠璃、また明日ね」

由美は笑って歩き出す。

「あ、由美ごめんね。また明日ね」

由美は振り向いて瑠璃を手を振った。

瑠璃は洋ちゃんを追いかける。

「まってよぉ」

洋ちゃんは笑いながら振り向いた。

「そんなに俺が好きか?」

瑠璃は目を見開き

「馬鹿!」

と洋ちゃんの背中をひっぱたいた。

「いってぇ...」

洋輔が大袈裟に座り込む。

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