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浮気断定社
第9章 依頼人 瑠璃
「ラッキー。
 じゃあ、明日からマンションの前で待ってていい?」

「あ、マンションの前は...
 小学生たちが騒ぐから...」

瑠璃はうつ向いて小さな声で言った。

「あ、勘違いされたら困るか。
 なんか今も大騒ぎされてたもんね」

瑠璃はギョッと佐伯を見る。

「聞いてた?」

「何言ってるのかはよくわからなかったけど」

「良かった...」

瑠璃はホッと胸を撫で下ろす。

「じゃあ、小学校の角の先の方にいればいい?」

瑠璃は小さくコクりと頷いた。

「わかった。ありがとう」

駅について電車に乗り込んだ。

朝の電車は込み合っている。

ギュウギュウと押し込まれる人波にドア付近に立つ瑠璃と佐伯は密着した状態になってしまった。

ーー恥ずかしい。

瑠璃はうつ向く。

急ブレーキがかかり人波が物凄い力で瑠璃と佐伯にのし掛かってきた。
よろけそうになる瑠璃の腰に佐伯の腕が巻き付いた。

ドキンと瑠璃の心臓が跳ねる。

瑠璃は佐伯を見上げた。

佐伯はちょっと照れ臭そうに

「大丈夫?」

と瑠璃に聞く。

瑠璃はコクリと頷いた。

見れば右手は瑠璃の腰を抱き左手はドアに手をついて瑠璃に重さが掛からないように庇ってくれている。

それも自然に涼しげな顔で。

そんなに体格がいい訳じゃない。
どちらかと言えば細い。
なのにそんなことができちゃう佐伯に瑠璃はドキドキしていた。
少し背の高い佐伯は見上げなければ顔が見えない。
瑠璃は佐伯の胸にすっぽりと包まれていた。

佐伯の心臓の音が聞こえる。
涼しい顔をした佐伯の心臓は物凄い早さで鼓動していた。
瑠璃はなんだか嬉しくなった。
自分以上にドキドキしている佐伯が可愛く思えてきた。
瑠璃は佐伯の胸に頭を預けた。
さらに佐伯の鼓動が早くなる。
瑠璃は佐伯を見上げたが
佐伯は知らん顔を決め込んでいた。

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