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浮気断定社
第10章 依頼人 高橋 美樹
ガシャン!!
「っと すみません」
飯田は資料を読みながら廊下を歩いていて清掃ワゴンに気付かずぶつかっていた。
「いえ、こちらこそお邪魔だったようで」
ぶつかった拍子にワゴンから落ちた道具を拾いながら女性がつぶやいた。
― この声、どこかで...
飯田は女性の顔を確認しようとしたがマスクと帽子でよくわからない。
「あの...」
「お気になさらず飯田さん」
「!! 探偵の」
「何をおっしゃっているのです?
ぶつかった拍子に頭がおかしくなりましたか?」
「あ、いや...」
飯田はまた女性の顔を覗き見ようとしたが目深にかぶった帽子でよく見えない。
「香川が明日事務所に来てほしいとのことです」
女性は飯田の顔は見ず、ひとりごとのように呟いた。
「やっぱり。
わかりましたと伝えてください。
それから高橋課長の奥様が瑠璃に会いに来たことも」
「知っています」
女性は無感情にそういうとワゴンを押して飯田の前から立ち去った。
「っと すみません」
飯田は資料を読みながら廊下を歩いていて清掃ワゴンに気付かずぶつかっていた。
「いえ、こちらこそお邪魔だったようで」
ぶつかった拍子にワゴンから落ちた道具を拾いながら女性がつぶやいた。
― この声、どこかで...
飯田は女性の顔を確認しようとしたがマスクと帽子でよくわからない。
「あの...」
「お気になさらず飯田さん」
「!! 探偵の」
「何をおっしゃっているのです?
ぶつかった拍子に頭がおかしくなりましたか?」
「あ、いや...」
飯田はまた女性の顔を覗き見ようとしたが目深にかぶった帽子でよく見えない。
「香川が明日事務所に来てほしいとのことです」
女性は飯田の顔は見ず、ひとりごとのように呟いた。
「やっぱり。
わかりましたと伝えてください。
それから高橋課長の奥様が瑠璃に会いに来たことも」
「知っています」
女性は無感情にそういうとワゴンを押して飯田の前から立ち去った。