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第9章 依頼人　瑠璃

　それは父だけではなく他の男もそうでした。
　一度私を抱いた男たちからは必ず次も呼ばれるのです。
　始めは父の営業のためでしたが
　次第に私を抱くために父のプロダクションに
　仕事が入るようになりました。

　父の会社は更に大きくなりタレントも増えましたが誰一人枕営業をすることもなく売れ続けていくのです。

　それは噂となり大手広告代理店の営業が聞き付け
　ある財閥企業の仕事を一手に受けたいがために
　父のもとにオファーが来ました。
　父としてもまたとないチャンスに私は差し出されました。

　人里離れた山奥にひっそりと
　しかしとても豪奢な別荘が建っていました。
　私は促されるままその別荘に入りました。

　しかし...
　足を踏み入れたとたん
　その異様な雰囲気に身の毛もよだちました。