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浮気断定社
第9章 依頼人 瑠璃
「麗子
ビルのリニューアル工事表だけにしてくれ。
裏はそのままにしてくれないか?」
「それは父に聞いてみないと」
「親父さんに頼んでくれ。
もし探偵やるなら裏側の一部は改修せずに古びたままでやりたいんだ。
その方が落ちぶれた俺に向いてる」
麗子は笑う
「なにそれ。
まだ若いんだから這い上がってきなさいよ」
洋ちゃんは鼻で笑った。
「やなこった。
悪徳だってわかってるやつらの片棒担ぐのはもうごめんだよ。
それなら俺は一生風来坊でかまわねぇ」
麗子は静かに言った。
「あの子が自殺したのは洋ちゃんのせいじゃないわ。
あの男のせいよ」
「わかってるさ。
でも、半分は俺が追い込んだせいだ。
あいつらの悪事をわかってて彼女を追い詰めた。
だから、俺が殺したも同然だ」
洋ちゃんは低く言った。
ビルのリニューアル工事表だけにしてくれ。
裏はそのままにしてくれないか?」
「それは父に聞いてみないと」
「親父さんに頼んでくれ。
もし探偵やるなら裏側の一部は改修せずに古びたままでやりたいんだ。
その方が落ちぶれた俺に向いてる」
麗子は笑う
「なにそれ。
まだ若いんだから這い上がってきなさいよ」
洋ちゃんは鼻で笑った。
「やなこった。
悪徳だってわかってるやつらの片棒担ぐのはもうごめんだよ。
それなら俺は一生風来坊でかまわねぇ」
麗子は静かに言った。
「あの子が自殺したのは洋ちゃんのせいじゃないわ。
あの男のせいよ」
「わかってるさ。
でも、半分は俺が追い込んだせいだ。
あいつらの悪事をわかってて彼女を追い詰めた。
だから、俺が殺したも同然だ」
洋ちゃんは低く言った。