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第9章 依頼人　瑠璃

洋ちゃんは初めて瑠璃を見つめた。

「瑠璃ちゃん、あんたの歩んできた人生は壮絶だ。
　あんたは自分のせいだって思い込んでるかもしれないが出生は自分のせいじゃない。

　だから好きに生きていいんだ。
　年相応に彼氏を作ったり
　友達とディズニーランドに行ったりすればいい。

　君の人生は君のものだ。
　決して大人が利用していいもんじゃない。

　まして体を売らされるなんてあり得ねぇ。

　俺が自由にしてやるから待ってろ」

瑠璃は雷に打たれたような衝撃にあった。

瑠璃を見つめる洋ちゃんの目は真剣で
その雰囲気は敏腕弁護士を漂わせている。

瑠璃は洋ちゃんに見つめられたまま視線も逸らせず
目を大きく開けたままだった。