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甘い香
第2章 いじめ対策は新たな受難の始まりで


「嘘は、良くないな……打ち付けた背中が痛くてな」


背中って、俺が突き飛ばして逃げた時に打ったのか?先生に、ケガさせちゃったのはマズい…

気になって先生の方に振り返った。


「で、どこにいたんだ?」


ニヤリと笑う先生の顔が、ゆっくりと
近付いてくる。

俺は逃げなきゃいけないのに、不覚にも先生の艶っぽくて妖しい笑みに見とれて動けなかった。

息が触れたと思った次には、先生に唇を奪われていた。


「……んっ、はぁ」


先生のキスが気持ち良いの知ってるから、身体が直ぐに反応して熱くなってくる。

そんな気持ちが舌の侵入をやすやすと許し
俺の理性を奪っていく。


「……お前の唇、知ってる」


「んぁ、はぁ…っ」


まだ先生の顔は、俺の頬にくっついていて、いつの間にか抱き締められていたりする。

先生の指が、知ってるという俺の唇をなぞっていく。隠さなきゃいけないのに、どうやって否定したらいいのか思いつかない。

ぐるぐると思考を巡らす俺を見て、先生はまたニヤリと笑う。


「これは、知っているか?」


「え?」


先生は俺の首筋に少しかかる後ろ髪を掻き分け、思いっきり吸い付いた。


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