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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第3章 幻の村

が、サヨンは自分の気持ちを偽れない。サヨンはトンジュが怖いのだ。側に来ただけで膚が粟立つほど恐怖感すら感じている。そんな男に躊躇いもなく抱かれるのは難しい。
サヨンが床に伏している間に、トンジュは、ここで暮らしてゆくための様々なことを行ったらしい。まず愕いたのは、家が出来上がっていたことだった。
家といっても、ひと間しかない粗末なものである。それでも、煮炊きのできる小さな厨房と板敷きのちょっとした広さのある部屋が付いており、暮らし心地は悪くはなかった。
サヨンが床に伏している間に、トンジュは、ここで暮らしてゆくための様々なことを行ったらしい。まず愕いたのは、家が出来上がっていたことだった。
家といっても、ひと間しかない粗末なものである。それでも、煮炊きのできる小さな厨房と板敷きのちょっとした広さのある部屋が付いており、暮らし心地は悪くはなかった。

