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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第3章 幻の村
「あ、今朝くらいは私が洗うから、トンジュは出かけるなら、出かけてちょうだい」
「良いですよ。町に行って帰るくらい、別にたいしたことではないんです。俺がやりますから、サヨンさまは休んでいて下さいね」
「大丈夫だってば。器も匙も鍋も割れ物じゃないから、落としたって平気よ」
 実のところ、食事の支度だけでなく、後片付けまでトンジュが手際よくこなしてしまうのだ。
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