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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第6章 運命を賭ける瞬間(とき)
 主人が誇らしげに応える。
「商人は嘘をつかないものだよ」
 そう言って腹を揺すって笑った後、こう付け加えた。
「お前さんが帰ってから、すぐに町中の履き物屋に連絡を取って、集められるだけの草鞋を集めたのさ。こう見えても、儂はこの辺りの履き物屋の中では顔が利くのさ。皆、代金は後払いで良いからと快く出してくれたよ」
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