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氷の華~恋は駆け落ちから始まって~
第6章 運命を賭ける瞬間(とき)
 トンジュはうなだれ、顔も上げられないようだ。
「申し訳ありません。幾ら謝っても、お詫びのしようもないほどです」
「だが、幾ら終わったことを嘆いてみても、前には進めない。失敗から学んで先に活かすのが商人の生き方だ。トンジュ、そなたが草鞋を売って得たという金を元手に商いを始めるのだ。しかし、言っておくが、私は援助はしない。ただ、そなたが忠言を必要とするときには、いつでも歓んで忠告はしよう。そなたがどれほどの器かを、自分の力で私に示してくれ」
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