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とあるオクサマのニチジョウ
第7章 困惑と決意のオクサマ
その罪悪感から、今も背後で朝食を待っている正行の一挙一動にドキッと鼓動を強める。
カップをテーブルに置く些細な音までが、恭子の鼓動を早めさせる。
…私が…いけないのは分かってるけどぉ……
…何で私……逃げないで…最後まで………
マスターの時も正俊の時も、途中で逃げようと思えば逃げ出せた。
それでも、押し寄せてくる快感に抗えず、最後まで体を許した事に恭子の苦悩は続く。
…やっぱり…私って……淫乱……?
…誰にでも股を開く……ビッチ女………
自らを蔑みながら、それでも興奮していた事実は否めない事に軽く唇を噛む。
カサッと正行が新聞を捲る音にもビクッと反応する。
二つの淫らな裏切り行為を正行が知る筈も無いと思いながらも、反面、ばれているかもしれないという不安が過ぎる。
背後に感じる正行の気配に、罪悪感に塗れながらも料理を続けていた恭子。
その恭子の耳に、リビングに響く電子音が届いた。
「あっ……はいはいぃ」
普段通りを努めて緩い口調で言葉を吐き出しながら、濡れた手をエプロンで拭いながら音の発生源へと小走りに向かう。
「……はい、土佐ですぅ」