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とあるオクサマのニチジョウ
第2章 来訪者とオクサマ
 
「ふぅ……ごめんなさいねぇ」

 鼻を突く甘い匂いが強くなり、恭子のノンビリとした声を間近にして、若い男は我に返った。

「あ…いえ……」

 判子を見つけ出した恭子を眼前にして、男の鼓動は早さを増していく。

 十数センチ程度しか離れていない場所に、薄いエプロンを盛り上げている恭子の爆乳。

 恭子よりも高い身長である為に、視線を下げれば嫌でも深い胸の谷間が視界に飛び込む。

 そればかりか、プクッとエプロンの生地を持ち上げている乳首さえもうっすらと透けて見えている。

「ふぅ…ふぅ……」

 色気を漂わせている若妻のエプロンの下が裸であるのは疑い無い。

 メロンのような大きい柔肉の谷間と、エプロンから浮き上がる乳首を至近距離で凝視すれば、男の鼻息も荒くなる。

「………よねぇ?」

 腕が動く度にプルンと波打つ胸に、ゴクッと喉を鳴らして視線を突き刺していた若い男。

「あ……はい……」

 伝票に印を押されていたのも気付かない程の集中力。

「ご苦労さまでしたぁ」

 男の手から恭子へと荷物が受け渡され、ニコッと笑みを向けられれば若い男は用済みであった。


…ここで…この奥さんを……
…でも…犯罪は犯したくないし………
…いやいや……上手い事やれば…もしかしたら…
…でも…悪い事なんて上手くいく訳が………


 見事なプロポーションでありながら裸エプロンで情欲を煽らせる若妻を前に、男は再び葛藤を始めた。

 しっかりと恭子の肢体を凝視しながら立ち尽くす若い男。

 それでも、依然として自らの淫らな姿に気付いていない恭子。

 有ろう事か、男の眼前で体を反転させて、身を折り曲げて荷物を廊下に置いたのだった。
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