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とあるオクサマのニチジョウ
第8章 ドキドキオクサマ
 
「んふぅっ!?」

 シャツの裾を咥えたクチから驚愕の声が洩れる。

 物音に視線を向けた恭子の瞳が大きく開かれた。

 平日の昼下がり。

 人影の少ない通りから、全く利用されていないと思われていた小さな公園。

 その安心感から露出に興じていれば、その通りからスーツ姿の男が公園へとやってきていた。


…えっ!?……嘘っ……ちょっと…私ぃっ………


 思わぬ人影の登場に、当然戸惑う恭子。

 胸は疎か、アソコさえも晒している状態。

 一見して、良からぬ事をしていると分かる姿。

 目を見開く恭子を余所に、男は手にした雑誌に目を向け、俯きながら距離を縮めてくる。


…まだ……ばれて…ない?……


 記事に夢中になっているのか、雑誌から視線を上げる事も無く近付いてくる男。

 顔を俯かせ、横目でチラッと覗き見る恭子に気付いた素振りも見せない。

 視線を戻せば、肌が汗ばんだ胸も右手の指を添えたアソコも丸出しの儘。


…早く……早くしないと…見られちゃうっ………


 理性が訴え掛ける。

 咥えたシャツの裾を離して、引っ張れば胸は隠れる。

 腰を上げて捲れ上がったスカートをずらせば、イヤらしい反応をしているワレメが隠せる。

「んふぅっ…ふぅっ……ふぅんっ………」

 ドキドキと早まる鼓動に、ギュッと目を瞑る。

 徐々に大きくなる足音に、鼻が甘く鳴る回数が増していった。
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