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とあるオクサマのニチジョウ
第8章 ドキドキオクサマ
大便器とカウンターを備えた洗面器だけの二帖程度の広さがあるトイレ。
床やカウンターを手際よく掃除を続ける。
…でも…最近特に……
腕を動かしながらも、快感を求める頻度が多くなっていた事に困惑する。
杏子とのレズやマスターとの行為。
夫の正行に拒められながらも、杏子の同居人である正俊にはナカ出しをされた。
そして、昼間の公園での露出オナニー。
昔からオナニーはしても、一途に体を許していた恭子。
短期間で夫以外の二人の男に体を許し、新たな性癖まで目覚めさせた。
今までにない経験を思い出し、今の自らの姿を考えれば顔が熱くなる。
…やっぱり……えっちになってるよねぇ………
事あるごとに、マスターが吐き出した淫乱の言葉が頭を過ぎる。
体の感度が良くなり過ぎている自覚はあった。
責め立てられれば、逃げようとする理性があっという間に快感に飲み込まれる。
マスターと正俊の顔が浮かべば、陰鬱な感情が込み上げてくる。
…あの人だって……私以外の女【ヒト】を……
正行に抱かれず、他の男に啼かされた自分を無理矢理に正当化させる。
不倫や肉体関係の言葉が頭を過ぎるが、恭子は振り払うかのように腕を動かしたのだった。
その背後にある、出入り口の扉が音も無く開いた事に恭子は気付いていなかった。