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とあるオクサマのニチジョウ
第2章 来訪者とオクサマ
「もう、分かったからぁ……」
「そう言って、またやらかすでしょお?
さっきだって、あたしがタイミング良く来なかったらどうなってたか………」
「だ、だからぁ………」
リビングのフローリングの上で正座をして、涙目に謝る恭子。
その傍のソファーに脚を組んで座り、鋭い視線で見下ろす黒髪ポニーテールの妙齢の女性。
恭子は延々と怒られていた。
「きょ、今日はたまたま全部洗濯しちゃってぇ………」
太腿の上でエプロンの裾をギュッと掴む恭子の姿は、依然として裸エプロンの儘。
「確か、この前もすっぽんぽんで出て来たよねぇ」
「うっ……」
ジト目で睨む女性の言葉に、恭子はバツが悪そうな表情を浮かべる。
「だ、だってぇ。いつも、えっちしようとする時にアンズちゃんがぁ………」
「だからって、普通、裸で玄関出ないでしょ?
恭子姉、無防備過ぎるのよっ」
「ご、ごめん…てばぁ………」
小麦色の肌に端整な顔立ちに再びジロッと睨まれれば、恭子は再び顔を俯かせ、言葉に詰まりながら謝るしかなかった。
「第一……正行さん……居ないじゃん………」
小麦色の肌をした女性、恭子の従妹である杏子は部屋を見回し、恭子の夫の姿が見えない事にボソッと呟いた。
「う、うぅ……グスッ………」
急遽、帰って来れなくなった事を思い出し、それと同時に浮かれていた気持ちから一気に落とされた事まで思い出した恭子。
「ちょ、ちょっと恭子姉っ!?」
再び涙目に沈みだした恭子に、慌ててソファーから下りて声を掛ける杏子だった。