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とあるオクサマのニチジョウ
第2章 来訪者とオクサマ
向かい合って座る恭子と杏子。
「ねぇ、アンズちゃん?」
従姉妹同士である二人。
漢字が違うだけで読みは同じである為に、杏子はアンズと呼ばれていた。
「な、なに?」
従姉である恭子を泣かせた負い目か、杏子に当初の勢いは無かった。
長い脚を組み、黒いタンクトップを盛り上げた豊満な胸の下で腕を組んで恭子をチラッと見遣る。
タンクトップの胸元に、日焼け跡の白く深い谷間を覗かせ、態度こそ大きいものの、杏子は伏し目がちに言葉を吐き出した恭子の言葉の続きを待った。
「あ、あのねぇ………」
向かい合う恭子はエプロンの裾をギュッと掴んだ儘、言いにくそうに口を開く。
…ホント……恭子姉の体……反則でしょ………
なかなか先に進まない会話。
杏子は視線を恭子に向けながら、思わず嘆息する。
裾をギュッと掴んだ事で、下へ引っ張られるエプロン。
生地は肌へと張り付き、恭子のメロンのような豊満な胸の形は疎か、乳首の形さえもプクッと浮かび上がっている。
細身でありながら、自己主張の激しい胸。
更に、エプロンの脇から覗くキュッと括れたウエストに、肉感的な太腿やスラリと長い脚。
確かに、スタイルにコンプレックスを抱く同性からすれば、恭子の体は嫉まれても仕方がなかった。
しかし、実の所、恭子がメロンなら、杏子は小玉スイカとも言える程の爆乳。
サイズやカップから言えば、杏子の方が大きかった。
ましてや、スタイルも恭子と遜色ないプロポーション。
結局、恭子も杏子も名前の読みが一緒なら、プロポーションも同じだった。
それでも、杏子は何故か恭子のスタイルを羨む辺り、自らのスタイルの良さを自覚していない節があった。
「…で、なに?」
恭子が口籠もる事数分。
いい加減痺れを切らした杏子が、僅かながらにキツイ口調で言葉を吐き出した。
「あ、アンズちゃん……何しに来たのぉ?」
「……あ……」
恐る恐る吐き出した恭子の言葉に、本来の目的を思い出した杏子だった。