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とあるオクサマのニチジョウ
第9章 小麦色と白いオクサマ
「最近…どう?」
足元にビニール袋を置いて、両手を軽く組んで伸びをする杏子の脈絡の無い言葉。
恭子よりも豊満な胸の形をタンクトップに浮かび上がらせて笑顔を見せる杏子。
「ど、どうってぇ………」
突然訊かれた言葉の意味が分からず、恭子は苦笑を浮かべる。
バイトまで時間はまだあると答えた為に始まった雑談。
…やっぱり…時間無いって言うんだったぁ………
負い目があるだけに、いつも通りに杏子と話せない。
屈託の無い杏子の笑顔に恐怖を覚える。
「…最近……シてる?」
杏子の突飛も無い質問。
ドキッと鼓動が強まった。
瞬時に浮かぶマスターの顔。
そして、杏子の同居人である正俊の顔。
「あ、いや……そう…ねぇ………」
意地悪く笑みを浮かべる杏子の顔を見れない。
夫とは違う顔が浮かぶ恭子は、その質問にたじろぐしかなかった。
「あれれぇ?」
タンクトップの胸元から豊満な胸の谷間を覗かせて、俯く恭子の顔を覗き込む杏子。
「い、いきなり…何て事…訊くのぉ………」
杏子と視線を合わせないように顔を振り、僅かに強張らせながら口を開いた恭子。
質問の真意が分からず、カラダも強張りを見せていった。
「いやぁ……ただねぇ………」
勿体振る口調の杏子。
次の言葉を待つだけの恭子だった。