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とあるオクサマのニチジョウ
第2章 来訪者とオクサマ
「じゃあんっ」
包装を破り、小包の中身を手にしてにっこり笑みを浮かべる恭子。
「……………」
取り出された物を目にして、言葉を吐き出す事もなく目を丸くする杏子。
「良いでしょぉ? また、買っちゃったのぉ」
「きょ…恭子姉…?」
「どうしたのぉ?」
「いや……恭子姉が…そういうの買ってるのは知ってるけど………」
「これは無かったからぁ。ちょっと欲しくなっちゃってぇ……」
手にした物体に頬擦りをしながら微笑む恭子。
「そ、そうなんだ……」
その光景に、杏子は顔を引き攣らせながら赤らめる。
「一回使ってみたかったしぃ………」
白魚のような指を物体に絡めながら掌を動かす恭子の表情も、徐々に赤味を帯びはじめていた。
「想像以上に…何かこれ……凄いぃ………」
「……………」
恭子の口から吐き出される言葉に熱さを感じ、最早杏子に言葉は無かった。
「早く…これ………使ってみたいわぁ………」
心做しか、瞳が潤み出している恭子。
物体を擦る掌の動きも早くなった時、杏子はハッと我に返った。
「ちょ、ちょっとぉっ!
そんなの…何に使うのよぉっ!?」
「そんなの……決まってるじゃなぁい………」
妖艶な笑みを浮かべる恭子に、背筋に悪寒を感じた杏子。
「だ、だって…ソレ………。
まさか……雅弘さんに………」
「違うわよぉ?」
「じゃ、じゃあ………」
「そんなの……決まってるでしょぉ?」
物体を手に、妖艶な笑みを浮かべて立ち上がった恭子を前に、杏子はジリジリと後退った。
その視線は、恭子が手にした物体から離れない。
「アンズちゃん………ちょっと試さなぁい?」
後退る杏子を追い掛けるように、ジリジリと詰め寄る恭子。
手にした双頭バイブをペロリと一舐めすると、艶めかしい表情を杏子に向けたのだった。