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とあるオクサマのニチジョウ
第11章 Scene.01
「……んむぅ………」
ムクッと体を起こして、頭が覚醒するのを待つ。
窓から射し込む夕陽が、ベッドの上に座る恭子を照らす。
大きく白いワイシャツ一枚だけを身に纏った姿。
胸元のボタンは三個ほど外され、撓わな胸の谷間を存分に晒していた。
「ふあぁ………」
ふっくらした唇を開けて、キュッと掌を握った両腕を上に上げれば、ワイシャツを盛り上げている胸の形がくっきりと浮かび上がる。
プクッとした乳首の形さえ浮かばせ、男の肉欲を存分に煽る姿の恭子。
しかし、当然の事ながら、夕暮れのこの時間の寝室という場所で、恭子を歓喜に啼かせる事が出来る存在は、枕元に散らばったオモチャたちだけだった。
…幸せ……ねぇ………
オモチャを一瞥し、ギシッとスプリングを軋ませて立ち上がる。
床に立つ恭子は気怠そうに脚を運ぶ。
ワイシャツの裾から、黒々とした陰毛やプリプリとした尻を覗かせる。
着ているワイシャツは正行の物。
最初は袖を通しただけでもドキドキとしたものだった。
しかし、今は単なる布でしかなかった。
何のときめきも無い。
夕暮れの暗がりが支配するだけの部屋を、ペタペタと足音をたてて歩く。
キッチンには一人分の洗っていない食器が置かれた儘だった。
…私の…幸せ………
…何だろなぁ………