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とあるオクサマのニチジョウ
第11章 Scene.01
 
…やっぱりぃ……慣れなんて……ないよねぇ………


 進む毎に人通りは増え、ドキドキと胸が高鳴る。

 肩口の広いノースリーブの白いサマーセーター。

 編み目は細かく透ける事は無いと分かっていても、ノーブラの上に直接着ている事に興奮が昂る。

 何よりも、締め付ける物が無い為に、豊満な胸は上下に勝手気儘に暴れる。

 先端の乳首が生地と擦れ、僅かに柳眉を寄せて刺激に抗う。

 それでも、開発された敏感で淫らな恭子の体は、鼓動を速めると同時に体温を上げさせていく。

「うわ……なに…あの姉ちゃん………」

「これから出勤じゃねぇの?」

「ホンバンありなら行ってみてぇなぁ」

 擦れ違う若い男たちの囁き声を耳に留め、風俗嬢に思われている事に羞恥心が煽られる。

 擦れ違い様に舐めるような視線を向けられる。

 確実に揺れる胸や脚へと向いている感覚を感じると、カラダの火照りは増すばかりだった。

 細い腕が伸びているサマーセーターの肩口は、あわよくば、撓わな胸が覗ける程の広さ。

 そのセーターはまるでワンピースかの様に丈が長く、スラリと伸びた美脚の太腿を半分近く隠していた。

 ぱっと見にはセーター一枚だけで歩いている様な姿に、擦れ違う男たちは二度見をする程だった。

 しかし、男たちの欲望虚しく、その裾の下にはマイクロミニのスカートが履かれていた。

 それでも、肉付きの良い太腿を露わにした美脚や、歩くだけで弾む爆乳は男の情欲を煽るには充分過ぎていた。


…いつもだけどぉ………
…こんな…見られてると………


 俯き気味に駅前の通りを進む恭子の顔は上気し、唇は僅かに開いて上昇したカラダの熱を逃すかのように速い呼吸を繰り返していた。
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