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とあるオクサマのニチジョウ
第12章 Scene.02
…もぅっ…ウダウダ考えないって決めたのにっ………
いつものように、薄着に下着無しという淫らな姿でアパートを飛び出した恭子。
陰鬱な気分を振り払うかのように、頭を振って気持ちを入れ替える。
しかし、頭を振らなくとも喫茶店へと距離が縮まる毎に、理性が開花した本性に負けていく。
…マスター…今日は私に…どんな事………
期待に胸を高鳴らせる。
ただでさえ、露出で既に変化を見せている淫らなカラダが、マスターからの責めを期待して更に反応していく。
最初は、正行への当て付けもあって肌を重ねていた。
だが、今は自ら快感を求めていた。
本能の赴く儘に突き動かされる。
正行に対してよりも、マスターの妻に対しての罪悪感の方が強くなっていた。
「……あっ……」
しかし、喫茶店が視界に飛び込むと、恭子の胸は一段と高鳴る。
大きな窓ガラス越しに見える店内。
カウンターに居るマスターの姿を視界に入れれば、恭子のカラダは徐々に受け入れる準備を進めていく。
ドキドキと鼓動を速めながら歩みを進め、喫茶店へと近付いていく。
カウンター席に座る、いつもの常連客の姿もはっきりと分かる。
いつもと変わらない喫茶店。
そして、いつものように、閉店後に繰り広げられる肉欲の時間を期待しながら、恭子は裏口へと回っていった。