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とあるオクサマのニチジョウ
第13章 Scene.03
真希に毒気を抜かれたのか、露出オナニーの気分が無くなった気分。
その脚は大人しくアパートへと向かっていく。
…こんな時間にアパートに居るのも……何時くらいだろぉ………
いつもは公園で快楽に溺れているような時間。
カンカンと音を鳴らして鉄階段を上がり自室へと向かう。
『………だからぁ………』
『……って言っ………だよね』
『もう……まだ早くなぁい?』
杏子の部屋から薄い壁越しに聞こえる甘い声に、思わず苦笑を浮かべる。
…私より……アンズちゃんが幸せになってくれれば………
最近は気を紛らわしてくれる真希の存在が、今は無い。
一人になれば、陰鬱な気持ちに押し潰されそうになる。
だからこそ、快楽へと逃げていた恭子。
その快楽を得ようとする恭子の気分を鎮めさせた真希の存在。
…中学生のあの娘に…気持ちを左右されるなんて………
まだ数回しか会っていないにも拘わらず、恭子の感情を左右する程の存在になっていた真希。
手渡された紙を入れたバッグをチラッと見詰めては、恭子の表情が微かに綻ぶ。
…まぁ……その時が来たら……考えよぉ………
今すぐに連絡をするつもりも無かった恭子は、自室の玄関扉を解錠すると扉を開けた。
「………えっ」