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とあるオクサマのニチジョウ
第3章 働くオクサマ
それでも、気を取り直して出掛けた恭子。
夕暮れの中、帰路を急ぐ人の流れに逆らって歩みを進める。
疲労感を滲ませた人々は、恭子にチラと視線を向けて擦れ違っていく。
「…ん?」
幾度と繰り返される光景に、恭子は小首を傾げながらも脚を動かす。
今までにも、その整った顔立ちや、自己主張の激しい胸で好奇な視線を向けられる事はあった。
しかし、今、向けられている視線は、明らかに今までとは異質である事を感じていた。
…んー……
…別に…おかしいトコ……無いよねぇ……
…メイクだって…してきたし………
いつも通りに軽めのメイクを施したのは覚えている。
服装にしても、白地のTシャツとスラリと伸びた脚をデニム地のミニスカートから惜しみ無く晒しているだけだった。
…別に私の脚なんて見ても…ねぇ……
肉感的な太腿を存分に晒しておいて、男たちの情欲を刺激している事に気付いていない恭子。
いつもと違う視線を集めている事に怪訝な表情を浮かべながらも、豊満な胸をユサユサと揺らしながら歩き続ける事十数分。
漸く、職場へと着いた恭子は建物の裏手へと回り、中へと姿を消したのだった。