この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
とあるオクサマのニチジョウ
第5章 葛藤するオクサマ
「………失敗…したわ…」
「う…にゅぅ……」
呆然として呟く杏子に、杏子に抱き抱えられながら言葉にならない声を洩らしている恭子。
「聞き出すばかりか……まさか、あんなに飲まれるとか………」
恭子を抱き抱えながら振り返れば、テーブルの上には缶ビールタワー。
少なくとも片手以上の本数があり、どれもが中身は入っていなかった。
その内、杏子が口にしたのは半缶分だけで、残りは全て恭子が飲み干していった。
「てか、あれだけ飲んだり食べたりして……
何でこんなに軽いのよ……
おっぱいだってデカいのに……」
女の杏子でも、苦労せずに抱えられる重さ。
胸に大きな脂肪の塊を持っていても、移動するのは容易かった。
「ふにゅぅ……」
酔い潰れて寝惚けた声を吐き出す恭子の見事なプロポーションに、杏子は僅かな苛立ちを覚えていた。
「少しは胸のお肉…寄越しなさいよねぇ………」
しかし、杏子は杏子で、恭子以上の爆乳の持ち主であり、体重もさほど変わらない。
髪型や肌の色以外は、殆ど似通っている事に気付いていない。
「はぁ……よっこい…しょっと」
体型に悩みを持つ女性を敵に回すような発言をした杏子。
おっさん染みた言葉を吐き出して、恭子を自らの布団の上に転がしたのだった。