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夏の魔法
第1章 『故郷』に還る
流れる涙は真実の色がした
『ごめんね…困らせたね』
「わかんないの…タビオと知り合って1日しか経ってないのに、タビオを求めてるの…」
僕の腕をぎゅっと握る彼女の手は酷く熱い
「好きとか、解らないのに…タビオに会いたくなるの…敦士がいるのに…」
塩に焼けた髪をゆっくり撫でる
落ち着いた彼女は無理に笑ってみせる
『僕の為に彼氏と別れるとかやめてね?』
彼女の人生を壊したい訳じゃない
ただ…彼女が好きなだけ
『大丈夫、海から出たら冷静になれるよ』