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夏の魔法
第2章 『夢幻』のような…
何故かは解らない
解らないのにタビオを想うと胸が締め付けられる
キスした唇が火傷したみたいに痛くなり
タビオの笑顔を思い出すたびに切なくなる
その感情の嵐のようなものが
勝手に涙腺を緩ませたのだろう
「…なんか千里…すげー綺麗」
「はぁ?」
敦士の唐突な告白に千里は眉にシワを寄せる
「いや、なんつーか…なんだろ」
稲城敦士と神田千里はいわゆる幼馴染みだ
この狭い島で同じ年に生まれたら
誰も彼も幼馴染みと言って良いのだが…
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