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夏の魔法
第2章 『夢幻』のような…
幼稚園から一緒に過ごして来た彼は
千里の知るところ、一番優しい男だ
中学生の時
敦士の想いを打ち明けられ
6年近く彼と恋人関係を続けているが
『綺麗』なんて言われたのは今日が初めてだ
正直、リアクションの方法が解らずに
怪訝そうな顔をする事くらいしか出来なかった
「キスしたくなった」
「バカじゃない?」
こうやってため息混じりに照れを隠す
これが普段通りの神田千里だ
海から5分程離れた所にあるアパートにつく
春から同棲を始めた2人の家だ